ライノセラス:建築実務でライノを最も有効に使う方法-その①:オススメの書籍・本

ライノセラス+建築実務設計シリーズ①

 

ライノセラス(Rhinoceros 3D):

Rhinoceros 3D(ライノセラス・スリーディー)(Rhino/ライノ)とは、フリーフォームNURBSモデリングに特化した商用の製造業向け3次元CADソフトウェア(3Dサーフェスモデラー)である。(ウィキペディア

ライノセラスは複雑な曲面の生成などを比較的簡易に、かつ非常に正確にコントロールができるツールとして、建築関係者の間でもここ数年話題上ることが多くなってきた。

既存の3Dソフトに比べて、非常に小回りが利き、また、機能の拡張にもプラグインなどで柔軟に対応でき、かつオートデスク社をはじめとする大手メーカーの製品に比べて圧倒的なコストパフォーマンスがあるため、導入されている企業も多いと思われる。

そんなライノセラスを購入しては見たものの、実際の実務の中でどういう風に活用していけばいいのかわからない、あるいは、効率的な操作方法やよく使うコマンドなどの気の利いたTipsを知りたいと考える方は多いと思われる。

このシリーズでは、3年以上、ライノセラスを活用して建築実務設計をしてきた筆者の視点から、今すぐ建築実務に役に立つライノ情報を提供できればと思っている。

ライノビギナーにおすすめの書籍「Rhinoceros+Grasshopper建築デザイン実践ハンドブック」 (建築文化シナジー)

新しいソフトの操作を短期間で効率よく身につけるためには、良いチュートリアルが必要になる。

いくつかのライノ関連の書籍を見てきたが、「ビギナー」「建築実務」というキーワードで日本語のチュートリアルを選定するとしたら、この書籍が断然おすすめである。

建築の実務で使えるライノセラス+グラスホッパーの使い方、知識がコンパクトに詰まった決定版。第2版では、デジタルファブリケーションへの応用方法も加え、ますますパワーアップ!Rhinoceros ver.5.0対応。

初版は2011年に発行だが、版を重ねた2014年の第2版では、ライノの最新バージョンRhino5.0にも対応。また、書籍の半分程度はライノの最も強力なプラグインの一つ、グラスホッパー(Grasshopper)の開設にも充てられており、両方に興味のある実務者にとっても、非常に有用な書籍となっている。

著者であるNoiz Architectsは、ライノをメインのモデリングソフトとして使用するデジタル色の強い設計事務所で、近年、インテリア、展覧会の会場構成のみにとどまらず、デジタルデザイン(≒ライノモデリング)の手法を用いた大型教育施設を海外で竣工させるなど、建築分野でも頭角を現してきているチームの一つである。

彼らが、まさに「手の内を見せる」形で出版したものが本書ということになるだろう。実際、本書は、よく使うコマンドや、ライノが重くなりすぎないようなデータの作成方法、GHで作成したデータを如何に現場にて扱うか(図面化し、職人に理解してもらうか)等、かゆいところに手が届く構成となっている。筆者自身も、ライノでの実務経験が3年を経た今でも、手元に置いてたまに内容を見返したりしている。(1・2版とも購入済み)

建築実務のかたわら、これからライノセラスを導入しようとご検討の実務者の方は、ぜひセットで本書についても検討されてはいかがだろうか。

 

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